P.S.

日々のあとがき

何も分からない方がいい

自分以外の他人を本当の意味で理解することは、多分不可能だと思う。勿論、人間には想像力があるから、「この人はこう思ってるだろう」って考えることが出来る。でも、その想像する力というのは、あくまで自分という枠組みを出ることは出来ないんじゃないかな。経験が無いところまでは、届かない。だから、遠い国で罪のない子供達が飢え死にしてることとか、そこまで規模が大きくなくても、例えば自分と全く関わりがない人が大切な人を事故で亡くしたりとか、そういう命が失われている事実ですら、テレビや新聞で気軽にインプット出来るんだと思う。自分に降りかからなくてよかった、っていう思いは、絶対に心の中にある。人は冷淡で、最低で、でもそれが本質なんじゃないかなと思ったりもする。

ただ、この他人のことが分からないというのは、なんというかとても当たり前のことだなと思うし、皆んなそれぞれに、人には分からないことを考えながら孤独に日々を生きてるからこそ、他人を尊重したり、逆に人とは違う自分自身を大切にしたりすることも出来るんじゃないかなと、最近思ったりする。そう、だから人と違うということは、全然悪いことじゃないよなと思うし、というか誰かと全く同じなんてこと、絶対あり得ないよなとも思う。